世界一周27日目 インドネシア(10) 〜超巨大ゴキブリの巣窟・地獄のフェリー〜
2016.08.29 インドネシア(10ヶ国目)
5日目の早朝、日が昇る前に宿を出てジョグジャカルタ空港に到着、
国内線でバリ島デンパサールに移動します。
デンパサール空港に到着したのは午前9時、
そこからタクシーで渋滞に巻き込まれつつ、
バリ島最大の都市・デンパサールの中心を目指します。
今日の目標はバリ島の隣のジャワ島にあるイジェン火山を
あしたの夜に登るツアーを見つけ、予約することです。
11時ごろに街の中心に着き、
ひとまず近くの観光案内所でイジェン火山のツアーを探していると伝えると、
すぐ近くの旅行代理店を紹介してもらいました。
代理店でレンタカー、船、ジープ、現地ガイド等を手配する値段を見積もってもらうと、
日本円で1人26000円とのこと…
そんな贅沢旅はできないので諦めて全て自力で手配することにしました。
近くの屋台で昼飯を食べ、街の外れのバスターミナルから、
ジャワ島へのフェリーが出ている街までの長距離バスに乗り込みます。
バスターミナルはどこでも治安が悪いのか、客引きに襲われつつ、
なんとかボロボロのバスに乗り込みます。
バスの外装がガムテープで補修してあるボロさ、走行中も扉は閉まりません。
そしてもちろん乗客の中に観光客はぼくたち以外にはいません。
時刻表もなく、客が集まらないと出発しないようです。
バスはデンパサールの街中を自転車ぐらいのスピードで巡回し、
運転手の子分みたいな若者が全開のドアから身を乗り出して
「ギリマヌ行きのバスでーす、乗れよー!」と叫びながら客を集めます。
客寄せすること1時間、ようやくバスが出発しました。
デンパサールを出発して2時間後、
突然「パーン!」と大きな爆発音が2回してバスが急停車しました。
どうやら同時に2本のタイヤがパンクしたようです。
運転手がバスの下に潜り込み、慣れた手つきでパンクしたタイヤを外します。
…が、しかし
予備のタイヤが1つしかないと分かり
(しかも新品のはずなのになぜか使い古された形跡が)、
道端に立って大型車を片っ端から呼び止め、
予備のタイヤが無いか聞き始めました。
30分ほどしてもタイヤは手に入らず、どうしたものか頭を悩ませていると、
突然運転手が「乗れ、出発するぞ」と言いました。
いやいや、タイヤ1つ足りてへんやん!
軽自動車ならまだしもこんなボロボロのバスでタイヤ1つ足りひんって
頭おかしいやろ!死ぬで!
と思いましたが抗いようもありません、バスに乗り込みます。
しかもタイヤが足りてない部分はぼくの席の真下、変な音がしています。
恐怖に襲われながらも疲れから爆睡し、
3時間で着くと聞いていたバスが結局6時間かかり、
起きたのは日も暮れ真っ暗になった終点のギリマヌの街外れでした。
バスから降ろされたのは周りに何もない夜9時の真っ暗な道路、
夜を過ごす場所さえなく3人で途方に暮れます。
しばらくさまよい歩くと海に出ました。
海にはフェリーが浮かんでいて、少し離れたところの岸に着岸しました。
あそこ港やん!!と3人で大喜びし、港を目指して移動します。
なんとか対岸のジャワ島のバニュワンギ行きのフェリーに乗り込みます。
フェリーは歩くような速度で夜の海を進みます。
フェリーはいまにも沈みそうなボロさでしたが、
さっきまでの疲れと、夜道で寝ずにすんだことから安心しきって椅子でうとうとします。
しかし、ここで悲劇が
なんとこのフェリー、熱帯の超巨大ゴキブリの巣窟だったのです…
日本のゴキブリより遥かに巨大で常に羽をはばたかせているさまはまさに悪魔、
しかも異様な数がそこらじゅうを歩き回っています、地獄…
天国から一瞬で地獄へと突き落とされ、1時間後、
ようやく対岸のバニュワンギに到着しました。
時刻は夜11時過ぎ、宿があるか港の屋台の人に聞くと、
1km先にあると言われ歩いて行くことにしました。
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