世界一周106日目後編 ケニア(38) マサイマラ国立公園3日目 〜騙されて虚偽申告の片棒を担がされる。計画が破綻しケニア人マジギレ〜
世界一周106日目
マサイマラ国立公園(ケニア)〜ナイロビ(ケニア)
世界一周106日目も、色々なことが起きて文章が長くなってしまったので前編と後編に分けます。
前編のサファリも終わり、後編スタート。
世界一周106日目前編 ケニア(38) マサイマラ国立公園3日目 〜もはや奇跡!超ラッキーなライオンの捕食シーン2連発!〜 - 旅バカ医学生、絶景求めて世界一周。
大満足の朝のサファリも終わり、ロッジで朝食。
ぼくたちの2泊3日サファリツアーは、
ぼくら友達4人組と台湾人女性1人の計5人。
そこに、昨日から飛び入りで日本人の男子大学生2人組が1泊2日ツアーで参加し、
帰りは総勢7人になりました。
朝食後、彼らがマサイ族の集落に行くと言うので、
昨日訪れたぼくたちはロッジの前の道で待つことに。
バッタを捕まえて遊んだりしていると、
通りがかったマサイ族の長老も見学。笑
ロッジの前の道は、羊を散歩させるマサイ族が頻繁に通ります。
なかなかの交通量。(羊やけど)
しばらく待つと、マサイ族の村を訪れた日本人2人を乗せた車が到着。
ぼくたち5人も乗り込んで出発。
ナイロビまでは片道約7時間。
そのうち2時間は未舗装路を走るため、乗り心地は本当に最悪。笑
運転しながらドライバーが再び、
「君たちは2泊ツアーだけど、係員になんか聞かれたら1泊ツアーって答えてね」と言ってきました。
今朝このドライバー、レンジャー(役人)に
「うちのツアーは1泊2日で、昨日いいものを見ることができていないから、なんとか今朝見たいんだ」
と嘘をついて、
ライオンの捕食シーンの場所を教えてもらっていました。
その直後にも、
「君たちは2泊ツアーだけど、係員になんか聞かれたら1泊ツアーって答えてね」と言ってきていました。
「どんだけ心配性やねん」と思いつつ、
てっきりその口裏合わせかな、と思い快く承諾。
このドライバー、本当に親切に色んな動物を見せてくれたし、
ぼくたちに少しでも良いものを見せるべく、
常に最善を尽くしてくれたのが伝わってきたので、頼みを快くオッケーしました。
マサイマラを離れて走ること約2時間。
途中一度の休憩を挟み、車内はみんな爆睡。
すると、車が検問のような場所で停まりました。
係員は車の左側の窓から覗き込み、座っていた台湾人女性に、
「どんな動物を見たー??」と世間話を始めました。
楽しそうに答える女性。
そして何気なく係員が、「何泊したの?」と聞きました。
「2泊だよ!あんなに見れてラッキー!」と答えた女性。
その瞬間、係員とドライバーの顔色が変わりました。
ドライバーは慌ててぼくら日本人6人に、「何泊した?」と尋ねてきました。
申し合わせ通り「1泊」と答えるぼくたち。
女性は、「違う違う!私含め5人が2泊、2人だけが1泊だよ!」と係員に説明しました。
どうやら女性は、さっきのドライバーの話を聞いていなかったよう。
みるみる顔色が変わるドライバー。
「そんなに大問題か、これ!?」と思うぼくたち。
ドライバーが係員に連れ去られます。
どうやら、本当は2人が1泊、5人が2泊のところを全員が1泊、と政府に申告していたこのドライバー。
アフリカの国立公園の入場料は1日1人80ドルと非常に高額なため、
うまくいけば計400ドルを手に入れられる、という計画だったよう。
バレたドライバーは、400ドルの上に罰金150ドルまで払わされました。
車に帰ってきたドライバーは怒り狂っていました。
いまにも殴りかかりそうな勢いで女性にブチギレます。
「おまえはなんでおれの話を聞いてねえんだ!
この日本人たちはちゃんと言った通りにやってただろ!」
ただこれで褒められても、もちろん嬉しい気持ちになるわけありません。
朝とさっきの2度言われたせいで、
ぼくたちはてっきり朝のサファリの小さな嘘のことだと思っていたら、
勝手にこのドライバーが大金を儲けるための嘘の申告の片棒を担がされていたわけです。
ドライバーの機嫌は一向に直らず、
怒りをアクセルにぶつけ、車はありえない速度で進みます。
途中、昼食休憩がありましたがドライバーは怒ったまま。
そして、出発から7時間後。
もう外は暗い午後6時過ぎ。
ナイロビの宿に到着しても、ドライバーの怒りは全く収まっていませんでした。
勝手におれらを騙したうえで政府に嘘をついて、
失敗して怒ってくんなよ!笑
ただこのNew Kenya Lodge、
サファリの件でドライバーと宿のオーナーに文句を言ってもめた日本人が、
オーナーの雇った強盗に身ぐるみ剥がされた、という事件があった、と
宿の日本人情報ノートに書いてありました。
(オーナーも従業員も日本人ではないので内容を読むことはできない)
幾ら向こうが悪かろうと、文句を言えばこっちかやられます。
ここは「郷に入っては郷に従え」。
宿に着いてから近くのスーパーに買い出し。
「世界一危険な首都」として名高いナイロビ。
特にこの宿のあるダウンタウンは凄まじく治安が悪いです。
そこで夜に出歩くなんてもってのほか。
ただ、腹が減って我慢できないので、近くのスーパーまで買い物に行くことに。
この宿、部屋に置いていた荷物が従業員に盗まれることでも有名。
4人のうち1人を部屋の荷物の警備担当にし、
3人で夜の街に繰り出すことに。
時計を始め貴重品は全て置いていき、持つのは現金1000シリング(約1000円)のみ。
もちろん写真は撮っていません。
無事に命からがら帰ってきたのは30分後。
買ってきたインスタントラーメンを調理し、食べます。
時刻はもう夜11時。
あしたは丸一日移動です。
フライトは朝6時15分ナイロビ発。
3時半には起きて、4時には宿を出なければいけません。
ほぼ仮眠といった長さの時間しか眠れませんが、
ベッドに倒れこんで眠りました。
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