DAY236-237 ウズベキスタン 〜楽しい出会いに溢れたブハラ観光〜
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ヒヴァの街からはるばる500km、
タクシーは午後5時前に、目的地のブハラの街に到着しました。
宿にチェックインして荷物を置き、
少し休憩してから日暮れ時の街をぶらぶら。
ウズベキスタン最大の観光地がその建築物の色から「青の都」と呼ばれているのに対して、
ここブハラは「茶色の都」。
街の中心にあるのはオアシスの池「ラビハウズ」。
この周囲に旧市街が広がっています。
ラビハウズの隣にあるのが、
「ナディール・ディヴァンベギ・メドレセ」というイスラム教の神学校。
顔が書いてあることが非常に珍しいです。
少し歩くとあったのが、マゴキ・アッタリ・モスク。
創建されたのは9世紀ですが、
そのあと長年の月日が経つにつれて砂に埋もれ、
1936年にソ連の考古学者によって発掘されました。
旧市街は広く、どこまでも土色の建物が続いています。
ヨルダンの首都アンマンを思い出させる街並みです。
特徴的な外観をしているのが、「タキ」。
たこ焼きを並べたような屋根の形をしています。(翌朝撮影)
大通りの交差点を屋根で覆い、バザール(市場)にしたものが、このタキ。
その中でふらっと一軒のスザニ屋に立ち寄りました。
スザニとはウズベキスタンやタジギスタンの伝統芸術で、
嫁入り道具のひとつ。
結婚を控えた娘のために、
母親がひと針ひと針心を込めて刺繍をするそう。
スザニ屋の娘さんは日本語を勉強しているらしく、
達者な日本語であれこれと説明してくれます。
娘さんの努力に乾杯、ということで1枚買うことに。
刺繍の模様にも意味があり、
唐辛子は魔除けを、ザクロは子孫繁栄を表すそう。
スザニ屋を出て少し歩くと、
ブハラの街のシンボルでもあるレギスタン広場に着きました。
対をなすように建つメドレセ(神学校)の間に、
高さ46mとブハラで最も高いミナレット(尖塔)がそびえています。
ミナレットだけがライトアップされ、幻想的な雰囲気。
ミナレットは遠方からやってくる旅人の目印や、見張り台としての役割の他に、
袋につめた死刑囚を塔の上から突き落とす、死刑台としての役割もあったそう。
なかなかに恐ろしい話です。
レギスタン広場を後にして、ラビハウズに戻ります。
ラビハウズのほとりに建つレストランで夕食。
今日ははるばる500kmも移動してきたので疲れました。
ビールを飲んでほろ酔いになったところで就寝。
あしたも朝からブハラ観光をする予定です。
おやすみなさい。
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目が覚めたのは朝7時。
場所はウズベキスタンのブハラ旧市街。
宿についていた朝食を食べてから、今日もブハラ散策に出かけます。
まず最初に向かったのは、
イスマイール・サーマーニ廟。
建設開始は892年。
その独特な建築様式から、
世界中の建築家や考古学者から注目を集めているそう。
積み上げられたレンガによって、
内部にも精巧な模様が施されています。
イスマイール・サーマーニ廟の隣には、
古びた遊園地が。
よく見るとこの遊園地の観覧車、
外壁と天井がなく剥き出しです。
いろんな意味で怖すぎる……笑
しばらく歩くと、チャシュマ・アイヨブに到着。
人々が水不足で苦しんでいたとき、
預言者ヨブが杖でここの地面を叩くと泉が湧き出たそう。
チャシュマ・アイヨブの隣にバザール(市場)を発見。
ぼくは世界中の市場を巡るのが趣味なので、
入ってみることにしました。
入ってすぐにザクロ売りのおばちゃんに話しかけられました。
「これ食べな!」と皮を剥いてザクロを食べさせてくれました。
しかもこれが美味かった!
代金を払おうとすると、「いらないよ!」と頑なに受け取ってもらえませんでした。
申し訳なく感じるほどみんな優しい、ウズベキスタンの人々。
こちらは窯の内側にコウモリのように貼り付けて焼く、
中央アジア名物の「サモサ」。
(インドの「サモサ」とは別です。)
窯はリヤカーの上に載っており、
街中を移動して販売することが可能。
サモサはパンの中に肉まんの具が入ったような料理で、これがとにかく絶品!
シルクロードの中心地として栄えた地域なので、ヨーロッパのパンと中国の肉まんが合体したのかな、と勝手に想像。
これまた名物の、アンズを干した「ドナシュラク」。
買って食べました。んー、あまり好みではないかも。笑
ドナシュラク屋さんのおじさんは「俺を撮ってくれ!!」と
満面の笑みでポーズを決めてくれました。
バザールを歩いていると外国人が珍しいのか、
「俺と写真を撮ってくれー!」とみんなから話しかけられて、
まるでスーパースターにでもなったかのような気分になります。笑
再び観光に戻ります。
ブハラを治めたハン(王様)専用のモスク「ボラハウズ・モスク」。
これまで多くの国々のイスラム建築、モスクを見てきましたが、
全く見たことのない独特な建築様式。
前面に、彫刻されたクルミの柱が並んだテラス状の空間があります。
そしてモスクの向かいにあるのが、
歴代ブハラ・ハンの居城であったアルク城。
広さは約4ヘクタールで、城内でひとつの街が形成されていました。
城内をぶらぶらしたあとは、
昨夜訪れたレギスタン広場へ。
やはり青色の建築物は、青空に映えます。
左右に建つメドレセ(神学校)の内部を見学。
広い中庭を囲むようにして多くの部屋が並んでいます。
時刻は11時過ぎ。
今日は12時にブハラを発って300km離れたサマルカンドに移動する予定なので、
そろそろ宿に帰ります。