世界一周142日目 ボリビア(48) 〜標高5000m、垂直の氷壁を登る(ワイナポトシ登山1日目)〜
朝起きたのは7時半。
場所はボリビアの首都ラパスの旧市街にある宿。
標高は約3700m、富士山頂と同じぐらいです。
今日はいよいよ、この旅最大のイベントであるワイナポトシ登山の1日目。
ワイナポトシ(Huaina Potosi)とは、
ボリビアの首都ラパスの郊外にある、標高6088mの山。
昨年の夏に登頂したアフリカ大陸最高峰キリマンジャロ山(5895m)を上回る、
人生初の6000m峰です。
標高5000mより上は氷河と万年雪に覆われ、
アイゼンとピッケルが必須の山。
登頂成功率は約20-30%とされています。
朝起きてからまずは宿で朝食。
ワクワクと緊張が入り混じった、
高山の登山前に特有のこの感情。
荷物をまとめて宿をチェックアウトしたのは8時40分。
宿からすぐ近く、
昨日ワイナポトシ2泊3日ツアーを予約した、
「INCA LAND TOURS」社のオフィスに向かいます。
昨日サイズ合わせしたウェア、プラスチックブーツ、
それにアイゼンとピッケル、ハーネス、ヘルメットを受け取って、
ワイナポトシへと向かう車に向かいます。
初日の今日は、
アイゼンとピッケルの使い方の練習、
氷壁登りの訓練、
そして高所順応が目的です。
約2時間車に揺られ、
いよいよワイナポトシ山の麓にあるベースキャンプに到着。
標高は約4700m。
天候は雪、気温は1℃です。
キャンプと言っても、
キリマンジャロとは違ってテントではなく山小屋。
山小屋の中に荷物を置いて昼食。
山では食事が命綱なので、
鶏肉と米をペロッと平らげます。
そして、プラスチックブーツに履き替え、
ヘルメットとハーネスを装着。
これは、あとで氷壁を登る際に、
プラスチックブーツにはアイゼンを、
ハーネスには命綱をつけるため。
ヘルメットは落石や落氷から頭を守るためです。
山小屋を出発したのは13時半。
1時間ほど登り続け、目的の氷河に到着。
標高は約4800m。
プラスチックブーツにアイゼンを装着、
ピッケルの使い方や歩き方をガイドに教えてもらいます。
ガイドはスペイン語しか話せないので、
説明ももちろんスペイン語。笑
ただ、ここまで1ヶ月近く南米を旅してきたので、
だいたい分かります。
だいたいやと不安なんやけどね。笑
ピッケルを杖代わりに使って、
まずは氷河の中でも斜面の緩やかな部分を歩きます。
慣れてきたところで、
こんどはピッケルを斜面に突き刺し、
アイゼンの前爪を氷壁に蹴り込んで、
角度50度ほどの斜面を登ります。
ここまでは余裕がありました。
ちなみに、あさっての深夜の山頂アタックでは、
標高6000m手前で真っ暗な中、
角度50度、高さ30mほどの氷壁を登らなければ
いけないそう。
そして最後に待ち受けていたのが、
垂直を通り越して少し反り返っている氷壁。
ここを、ハーネスに命綱を装着して、
アイゼンとピッケルを突き刺してよじ登ります。
これがかなりキツかった。笑
氷壁が硬く、アイゼンがなかなか刺さらないので、
懸垂している状態が続きます。
そして、標高は5000mに近いため、
酸素濃度は平地の半分以下。
なんとか登りきり、かなりの達成感。笑
疲れた体で再び、
ベースキャンプまでの道のりを戻ります。
ベースキャンプに戻ってきたのは17時半。
ココアを飲んでクッキーを食べ、体を休めます。
山小屋に備え付けのマットレスに、
日本から持参したマットと寝袋を重ねて、
今夜の特製ベッドの完成!
寝心地は抜群!
夕食までは少し時間があるので、寝袋でごろごろ。
そして19時すぎに夕食。
メニューはスープとパスタ、
リャマの肉を使ったハンバーガー。
大満足の夕食でした。
そのあと1時間ほどうだうだ過ごし、21時に就寝。
あしたはいよいよラストキャンプ(標高5200m)へと登ります。
そのあと仮眠をとって深夜に山頂アタック。
それではおやすみなさい。